本文へスキップ

房州びわと山の幸 福原農園は贈答用の房州びわを無農薬で露地栽培している千葉県南房総市富浦町の房州びわ専業農家です。

電話でのお問い合わせは0470-28-4495

メールでのお問い合わせはこちら

房州びわの葉の染物

このページでは、房州びわの葉を使った染物の作り方についてまとめています。
福原農園では2019年の夏にびわの枝の剪定を行い、その時剪定枝についていた葉を販売します。「房州びわの種と葉の効果」のページ内の注文フォームにて、ご注文をお受けしています。
834C3704-6D66-478A-AD73-9F498309A695

【びわの葉染めの魅力】
びわは、果実を食す時に飛んだ汁で服に染みができてしまうほど色素が強い植物です。果実のみでなく、葉を煮出した液でもびっくりするほど生地がよく染まることで知られています。しかも、緑色の葉からは想定しえないとても可愛らしいパステルカラーが出るので、染め上がった時は感動すらします。特に難しい工程はなく、草木染めをやったことがないという方にもおススメです。既製品にはない味わいをぜひ楽しんでください。福原農園でびわの葉染めをした時の様子は、福原農園の嫁ブログ「びわ農家の気持ち」の記事「職場愛をのれんに込めて」でも紹介しています。

【用意するもの】
BCCC9111-7DFA-4B08-94C0-5E3770D12B9F
・びわの葉(量の目安は、染める生地と同じ重さ程度)
・麻やコットンなどの自然素材の生地
 (使い古したものは、綺麗に染まらなことがあります)
・大きなサイズのお鍋(アルミ鍋以外)
・大きなサイズのボールや洗濯桶など
 (複数。切った葉っぱを入れたり、生地を豆乳に漬けたり、
  煮出した液を濾したりするのに使用します)
・大きなサイズのザル(煮出した液を濾すのに使用します)
・菜箸(色が付いても構わないもの)
・目の細かい布
 (煮出した液を濾すのに使用します。
  キッチンペーパーやだし濾しシートが便利です)

【手順】
@あらかじめ各種、媒染液(※)を作っておく。

※媒染液とは?
 植物が持つ色素に金属イオンを結び付けることで、発色の良さや色止め効果が狙えるもの。びわの葉だけでも、生地はナチュラルなオレンジ色に染まりますが、色のトーンをオレンジ色から変えたい時や、何色かに染め分けたい時は、びわの葉を煮出した染液にこれを混ぜてから生地を染めるようにします。金属の種類によっては、媒染液が染物に使えるまでに時間がかかりますので、まずこの工程に取り掛かる必要があります。

 <媒染液の例> 
 *銅媒染液  「10円玉:お酢:水」の重さが「1:1:1」になるように瓶に入れて放置します。2〜3週間ほどすると、緑がかってきますので、コーヒーフィルターなどで濾します。
 *アルミニウム媒染液  スーパーのお漬物コーナーで売っている「焼きミョウバン」をお湯に溶かします。お湯100ミリリットルに対して、焼きミョウバンは5グラム程度。

7AB4F502-9907-4783-B206-86132E4B665B
(左は、銅媒染液。右は、アルミニウム媒染液)
銅媒染すると、ピンク色が出やすく、アルミニウム媒染すると、黄色が出やすいです。鉄やすずなどの金属を使った媒染液もあります。

A生地を無調整豆乳を2倍に薄めたものに漬けます。30分ほど置いたら、軽く脱水して乾燥させます。
(※草木染めは、生地の中のタンパク質と反応して色が付きますので、タンパク質を含まない麻やコットンなどは、前もって人工的にたんぱく質を染み込ませる必要があります。ウールやシルクは、元々タンパク質を含むため、Aの処理は不要です。)

Bびわの葉を採取します。
(びわが花を咲かせ、実を付ける11月から3月頃までの葉が染物に適していると言われています。濃い緑のしっかりした葉を使います。)

C採取したびわの葉を、ハサミでざく切りにします。
(びわの葉は硬いので、手指を痛めないように注意してください。)
332E5541-089A-497B-99BD-55CEB34D72AB

D鍋にびわの葉とたっぷりの水を入れ、火にかけます。沸騰したら、弱火でじっくり煮出します。
(最初は、葉がお湯に浮いてしまっていても、徐々に沈んでいきます。煮出す時間は、目指す色によって異なるので好みで調整しますが、濃い色の染液ができ、葉もくたくたになるまでには数十分はかかります。)

E煮出した液を濾します。
(ザルだけではなく、目の細かい布でも濾し、びわの葉から出た産毛や細かなゴミも取り除きます。)

(↓2018年2月5日の福原農園instagramより↓)

841142E1-716A-444F-91A1-1E017ECCB638

F媒染液を使用する場合は、ここで煮出した染液を必要な数に分け、それぞれに別々の媒染液を混ぜます。
(混ぜる量は、大きな鍋にコップ1杯程度で十分です。)

G出来上がった染液に染めたい生地を投入し、再び弱火にかけます。
(生地に不要なムラができないよう、菜箸でひっくり返したり、泳がせたりします。それでも、自然なムラはできます。)
EAA1A6CE-381B-4AC2-8144-1E526EB8EBCE

H生地が好みの色になったら火を止めます。
そのまま冷めるまで放置して、色をゆっくり定着させます。
A2683E36-CEA8-470B-9F58-CECB6290B8D0

I洗濯機で水洗いして、陰干しします。乾いたら、完成です。
(麻は、乾燥するとごわごわになるので、柔軟剤を入れると風合いが良くなります。)
63EBD65D-79D0-4089-9898-421941C8FA3D

☆煮出した後の葉を再度新しい水と火にかけて作った2番液や、煮出した液を時々火を入れながら数日間経過したものを染液として利用すると、また色味の違う染め上がりとなります。

(↓2018年2月6日の福原農園instagramより↓)



☆福原農園では、びわの葉は実の成長に欠かせないものなので、葉の販売は行っておりません。葉の調達には、通販で購入する、びわの木を栽培しているお知り合いに剪定後の葉を譲り受けるなどしてください。


HP構成内容

ナビゲーション